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ゆきわり草11月号

2021.11 園長 永井 洋一


母校の大学の前には銀杏並木があります。在学中は11月3日に開催される文化祭のころ、見事に色づくものでした。ところが今、その時期に母校を訪ねても銀杏はまだ緑を多く残しています。温暖化の影響でしょうか。あるデータによれば、紅葉の時期は1980年代に比べて20日前後遅くなっているとのことです。

銀杏を黄色く染めるのはカロテノイドという色素だそうです。カロテノイドは、光合成を促進する葉緑素クロロフィルの働きが活発な間は表面に現れません。日照時間が減り、光合成が効率よく出来なくなるとクロロフィルは分解されます。そのタイミングで葉の色素の主役はカロテノイドにとって代わられるのだそうです。

どんなに見事な色を用意してスタンバイしていても、前任者が仕事を終えねば出番が回ってこないとはやるせないですね。でもその時が来たら、待たされた分だけより綺麗な色を披露してくれるのかもしれません。


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